ホームページリニューアルの進め方|失敗しない手順と公開後の確認
ホームページのリニューアルを、目的の整理・現状の把握・URLの引き継ぎ・公開後の確認まで、7つの手順で解説します。検索順位やお問い合わせを落とさないために、公開前後で確認すべき点もまとめました。
この記事のポイント
- リニューアルは「何を良くしたいか」を先に決め、今のサイトの数字と課題を把握してから始めます。
- ページのURLを変える場合は、古いURLから新しいURLへの「301リダイレクト」を用意し、少なくとも1年は残すのがGoogleの推奨です。
- 公開後は、表示・お問い合わせの送信・アクセス解析・Search Console を当日中に確かめ、数週間は検索の状況を見守ります。
- 公開前のバックアップと、問題があったときに元に戻す手順を決めておくと、トラブルの影響を小さくできます。
ホームページのリニューアルは、デザインを新しくするだけの作業ではありません。進め方を誤ると、検索からの流入が減る、問い合わせフォームが動かない、古いページへのリンクが切れるといった問題が、公開した後に見つかります。
この記事では、リニューアルを7つの手順に分けて、それぞれで決めること・確認することを整理します。制作会社に依頼する場合も、社内で進める場合も、全体の流れをつかむのに使ってください。
リニューアルの全体の流れ
リニューアルは、次の順番で進めると手戻りが少なくなります。
リニューアルの7つの手順
準備目的とゴールを決める
何を良くしたいのか、公開後に何の数字で判断するのかを決めます。
準備今のサイトの状況を把握する
アクセス解析・Search Console・ページの一覧を記録し、比べる基準にします。
準備残すページ・変えるページを決める(URLの整理)
URLが変わるページは、古いURLと新しいURLの対応表を作ります。
制作構成と原稿を作る
デザインより先に、どのページに何を載せるかと原稿を固めます。
制作デザイン・制作・テスト
表示・リンク・問い合わせフォームの送信まで、公開前に確かめます。
公開公開(バックアップと切り替え)
今のサイトを保存し、問題があったときの戻し方を決めてから公開します。
公開公開後の確認と改善
当日に表示・転送・フォーム・計測を確認し、数週間は検索の状況を見守ります。
ポイントは、「作る」工程(4〜5)の前に、目的と現状の整理(1〜3)に時間をかけることです。ここが曖昧なまま進めると、完成間近になって「やはりこのページも必要だった」「問い合わせにつながる導線が弱い」といった修正が発生しがちです。
手順1:目的とゴールを決める
最初に「リニューアルで何を良くしたいのか」を言葉にします。たとえば次のようなものです。
- 問い合わせや資料請求を増やしたい
- 採用ページを充実させて、応募を増やしたい
- スマートフォンで見づらい状態を解消したい
- 自社で更新できるようにしたい
- 古い情報や、会社の今の姿と合わない表現を直したい
目的によって、優先するページも、公開後に見る数字も変わります。「問い合わせを増やしたい」なら問い合わせ件数、「採用」なら応募数というように、公開後に何で良し悪しを判断するかも、この段階で決めておきます。
手順2:今のサイトの状況を把握する
リニューアルの前に、今のサイトの状態を記録しておきます。公開後に「良くなったのか」を比べる基準になるためです。
- アクセス解析(Google アナリティクスなど):よく見られているページ、流入元、問い合わせの件数
- Search Console:どんな検索語句で表示・クリックされているか、どのページが検索に出ているか
- ページの一覧:今あるページのURLをすべて書き出す(サイトマップ、アクセス解析の記録などから集めます)
- 外部からのリンク:取引先や団体のサイト、SNSなどから、どのページにリンクされているか
特に、検索からよく見られているページは、リニューアル後も同じ内容が見つかるように引き継ぐ必要があります。
手順3:残すページ・変えるページを決める(URLの整理)
リニューアルで一番トラブルが起きやすいのが、ページのURLが変わるときです。
ページの住所(URL)が変わると、検索結果や他サイトのリンクから古いURLにアクセスした人は「ページが見つかりません」になってしまいます。これを防ぐのが**リダイレクト(転送)**です。
Google は、URLを変更するサイト移転について、次のように案内しています。
Google の案内(URL の変更を伴うサイト移転)
- 古いURLと新しいURLの対応表(マッピング)を作る
- サーバー側で、古いURLから新しいURLへの恒久的なリダイレクト(301など)を設定する
- リダイレクトはできるだけ長く、一般的には少なくとも1年は残す
- 新しいURLのサイトマップを Search Console から送信する
出典:Google 検索セントラル「URL の変更を伴うサイト移転」
URLの対応表の例
表計算ソフトで次のように作ると管理しやすくなります。
| 古いURL | 新しいURL | 扱い |
|---|---|---|
| /company.html | /company/ | 301リダイレクト |
| /service/web.html | /services/web-design/ | 301リダイレクト |
| /news/2018-01.html | (なし) | 内容が近いページへ転送するか、削除するかを決める |
表の URL は説明のための例です。
ポイント
URLを変えずに済むなら、変えないのが一番安全です。どうしても変える場合は、対応表を作ってから制作に入りましょう。
なお、Google の案内では、小規模〜中規模のサイトでも、多くのページが新しいURLに移るまでに数週間かかることがあるとされています。公開直後に検索の順位が揺れても、すぐに慌てず、しばらく推移を見ることが大切です。
手順4:構成と原稿を作る
ページの構成(どのページに何を載せるか)と原稿を決めます。デザインより先に原稿を固めると、レイアウトの手戻りが減ります。
- 1ページに1つのテーマを持たせ、ページの見出しと内容を一致させる
- 読む人が知りたいこと(サービスの内容、費用の考え方、進め方、会社の情報など)に答える
- 問い合わせのボタンを、読み終えた人が迷わない位置に置く
- 写真やお客様の声などは、掲載の許可があるもの、事実に基づくものだけを使う
検索で見つけてもらうためにも、まずは読む人にとって役に立つ、正確な内容であることが基本です。Google のSEOスターターガイドでも、人のために作られた、役に立つ信頼できるコンテンツであることが重視されています。
手順5:デザイン・制作・テスト
制作が進んだら、公開前に次の点をテストします。
- スマートフォン・パソコンの両方で、表示が崩れていないか
- すべてのリンクが正しく移動するか(リンク切れがないか)
- 問い合わせフォームが送信でき、通知メールが届くか
- 各ページのタイトルと説明文(meta description)が、ページごとに違う内容になっているか
- 公開前の確認用サイトが、検索エンジンに登録されない設定になっているか
特に問い合わせフォームの送信テストは、実際に受信するところまで確認してください。フォームが動かない状態に気づかないまま時間が経つのが、最も避けたいトラブルです。
手順6:公開(バックアップと切り替え)
公開の作業では、次の2点を事前に決めておきます。
- 公開の前
公開前のバックアップ
今のサイトのファイルを保存しておく。
- 問題があったとき
元に戻す手順
問題が見つかったときに、誰が、どうやって戻すかを決めておく。
当社(Nexus)の自社サイトでも、公開の前に必ず本番のファイルをバックアップし、公開後に表示とリンクを自動で確かめ、問題があれば公開前の状態に戻す手順で運用しています。リニューアルのように変更が大きいときほど、**「戻せる状態で公開する」**ことが安心につながります。
手順7:公開後の確認と改善
- 公開した当日動作の確認表示・転送・フォーム・計測・サイトマップの送信
- その後の数週間検索の見守り表示回数・クリック数・インデックスの状況
- 継続して数字で改善手順1の目標を、リニューアル前と比べる
公開した当日に、少なくとも次の項目を確認します。
- 主要なページが表示されるか(スマートフォン・パソコン)
- 古いURLにアクセスして、新しいページに転送されるか
- 問い合わせフォームが送信できるか
- アクセス解析の計測が動いているか
- Search Console に新しいサイトマップを送信したか
その後の数週間は、Search Console で検索での表示回数・クリック数や、ページがインデックスされているかを見守ります。手順1で決めた目標(問い合わせ数など)を、リニューアル前の数字と比べて、改善点を探していきましょう。
今のサイトのページ一覧や、検索から見られているページの把握から始めたい場合も、現状の整理からお手伝いできます。
リニューアルを相談するよくある質問
リニューアルすると検索順位は下がりますか?
必ず下がるわけではありません。ただし、URLが変わるのにリダイレクトがない、検索から見られていたページの内容がなくなった、といった場合は、検索からの流入が減る原因になります。手順2と3で、今検索から見られているページを把握し、内容とURLを引き継ぐことが大切です。
リニューアルの期間はどのくらいかかりますか?
ページ数や原稿の準備状況によって大きく変わります。目安を知りたい場合は、ページ数、今あるページの一覧、新しく載せたい内容をそろえて、制作会社に相談するのが確実です。準備の進め方は「ホームページ制作を依頼する前に準備すること」でまとめています。
デザインだけ新しくして、中身はそのままでも良いですか?
目的がデザインの刷新であれば、それも一つの選択です。ただ、せっかく手を入れるなら、古い情報の更新や、問い合わせまでの導線の見直しを同時に行うと、リニューアルの効果を出しやすくなります。
まとめ
ホームページのリニューアルは、目的の整理 → 現状の把握 → URLの整理を先に行い、バックアップと戻し方を決めてから公開し、公開後に数字で確かめるという流れで進めると、失敗を防ぎやすくなります。
「何から手をつければいいか分からない」という段階でも、今のサイトの状況を一緒に整理するところからお手伝いできます。
参考にした情報
- Google 検索セントラル「URL の変更を伴うサイト移転」(2026年10月11日確認)
- Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」(2026年10月11日確認)